日本の冬の風物詩といえば何を思い浮かべますか?
色々なものがあると多いますが
代表的なものの1つとして
「こたつ」
があると思います。
エアコンと比べたら電気代も安いし、中はぽっかぽかで冷えやすい足をしっかりと温めてくれるし
一度入ったら抜け出すことは難しく
ついついこたつに入ったまま寝てしまったなんて記憶は誰にでもあると思います。
そのあまりの魅力にあえて、こたつは置かずに椅子での生活をしているなんて人もかなり多いですよね。
そんな「こたつ」ですが
冬の暖房器具として健康を考えた時に正しいものなのか考えてみましょう。
【こたつの効果】頭寒足熱で健康になる
まずは東洋医学のお話になりますが
東洋医学の代表的な古典『傷寒論』の中では
「頭寒足熱」と言って、頭は冷やして、足を暖かくすることが健康的とされています。
となると、こたつはまさにそれ。
2005年の研究ですが
10℃の冷水で20分間足を冷やしたグループと冷やさなかったグループでその後に風邪の症状を訴える人数を比較したところ
足を冷やしたグループは冷やさなかったグループと比べて2,57倍になった
という報告があるため、足を温めることには一定の効果があると言えるでしょう。
また、身体を温めると血管は拡張して循環が良くなりますよね。
血液の循環が良くなることは健康に取っては非常に重要なのですが
脳の血管にとってはそうでないこともあります。
そう。
頭痛です。
偏頭痛などは脳の血管の拡張によって痛みが引き起こされるため
頭は温めすぎず、冷やしておいた方が良いのですね。
さらに、足は身体の最も下に位置する部位のため血流が滞りやすい場所です。
特にデスクワークなどで脚を動かす機会が少ない人は筋肉のポンプ作用が十分に働いていないため
余計に血流が悪くなり、冷えてしまいます。
そこでこたつによって足を温めれば、全身の循環が良くなり健康的になる可能性がありますね。
エアコンと違って、部屋を乾燥させることがないというのも感染のリスクを下げるという意味では良いかもしれません。
低温やけど、脱水、睡眠障害に気をつけよう | エポックボディープラス伊丹
ただし、デメリットももちろんあります。
それは
- 低温やけど
- 脱水
- 睡眠障害
です。
冒頭にも書いたように
こたつのあまりの気持ちよさについつい、こたつに入ったまま寝てしまったなんて人は多いと思います。
そうすると、熱さに気づかずに低温やけどをしてしまったなんてことが起こり得ます。
また、温まっていれば汗をかきます。
そうすれば寝ている数時間の間に通常以上の汗を描くのは想像できますよね?
脱水を起こせば脳梗塞などの疾患のリスクを高めることになるので十分に注意しなくてはいけません。
こたつの中で動かないためなおのことリスクは高まるでしょう。
さらには睡眠障害。
深い睡眠に必要なことは深部体温の低下です。
深部体温が低下することで睡眠が促されますし、睡眠の質を落とさないための布団内の温度はわかっています。
そして、その温度を維持するのは人間の体温。
にも関わらず、こたつの中で寝てしまうと
温まりすぎて、快適な睡眠にはなりません。
快適な睡眠にならないということは回復ができないということですから
翌朝、起きた時に疲れが溜まった状態で起きることになってしまいます。
こたつのメリットとデメリットを理解してコンディショニングに役立てよう
こたつのメリットは確かにありますが
リスクもそれ相応にあることがわかっていただけたと思います。
こたつをはじめとして、各々の暖房器具のメリットとデメリットを知って
快適で安全な冬を過ごし、コンディションを整えましょうね。